西洋、キリスト教文化圏において19世紀末までは貞操的な美徳が支配的であった。それが、資本主義の成熟と大衆化の過程を経ることで、タテマエ的な機能に留まるようになった。それは、万人の欲望を駆り立てる宣伝やスローガンの素材として積極的に使用され、…
仕事で委託されることがない限り、博進は考えないつもりでした。結局、行くことになりそうですが...。 ひとまず、博士課程後期への進学をもう一回考えるフェーズになりました。 その間に、色々心境が変わっていたので、かなり後ろめたさはあります。ですが、…
小学校のとき。僕のその時の母校は、地元ではどの人も銘打つ荒れ具合だった。そんな環境での生活に耐えらない。そこから抜け出したい。そのために勉学で成功を収めたい(さもなければずっとおちこぼれ)。そういった衝動が僕の中で強く働き続けてきた。けど…
After a decent time period of learning philosophy (it’s a big fat subject indeed I guarantee), I realized that, even as an academic topic, I’m more attracted to pursuing scoiological inquiries than sticking to philosophical musings for lon…
5歳ごろの僕 28歳になったばかりだが、もうこの時期だと結婚してもおかしくない頃合いになる。僕自身は、今のところ結婚する道は考えていない。子供のころの家庭でのトラウマが今も強いからだ。僕が子供の時には、親と無邪気に遊べたことがなかった。いつも…
なんのために哲学、および学問を修めるのか。 戯言を言わせてほしいが、自分のコミュニティーが目指すべき場所に向かっていくための地図、自分の信念が社会の「リアル」とどれだけぶつかっても諦めないでいるための燃料として僕は哲学「も」あると考えている…
la folieは、狂気/愚かさともされるが、むしろ僕としてはその間にある襞(「/」)への関心が高まっている。 真面目に考えるならば、近代以降の狂気概念の後景に滑稽さや愚かさといったものを求められる。la folie というフランス語は、そのような両義性を含…
ちょっと前に、巷で「親ガチャ」の話なんかされていたな、とふと思い出した。少なくとも、その語自体はインターネット文化の産物だと思うが、それが含む意味は、現実世界にとても親しいものだろう。 「幸せな家庭」、「成功した人間像」といったものが幻覚だ…
先日祝祭というテーマでトークした後から、祝祭の「時」と「場」を論じることは、結局どのような方向を目指すことになるかについて考えていた。一つに、その時に言及した祝祭性、または祝祭的なものの概念(the concept of the festive)をより深く掘り下げ…
調べ物がてらの読書という名目で、研究ごっこはしていきたい。すると、僕の性分からしてその関心の方向性は四方八方に散らかる。一旦、愚かさ、狂気、誤謬(Folly, Insanity and Error)に関心を集中させておきたい(一応その方が順当な路線となる)。 フー…
(ツイッターなどで)フォローしてくれる人が増えた。あの人に自分の文章が読まれた。数の力と他者からの承認は、簡単に自分が本来いた場所から離れていく契機となる。 綺麗事でしかないと言われたら、そうだとしか言えない。僕自身、それで知的な刺激をたく…
「研究には、早い段階からハビトゥスがあるとやりやすい」という大学教授の言葉がどことなく流れてきたが、それを見てどこか複雑な気持ちになった。 (個人的に見て)僕がやってきたことは結局何だったのかな、という気持ちと、それを受け入れてくれる人たち…
修士で院生になってからはや2年。この2年間にしても、結果的には研究者としてではなく、やたらと尖った読書家のような形で終わりそうではある。 けど、それはそれでいい。「研究している」のではなく、「勉強している」。元からそんなモチベーションでしかな…
…修論よりも捗っているのが悔やまれる。
「あいつら(=日本人)の苦手とするもので、圧倒的に差をつける」。「帰国子女だったとしても、そいつらに負けない」。そんな意気で身を粉にして続けてきたのが、英語の勉強。言うまでもなく、不純な動機である。結果は確かについてきた。手応えを感じるほ…
自分自身が学びつつも、思考を整理しているなかで「後を追わせてください」、「研究への姿勢尊敬します」、といった言葉に知らないうちに押しつぶされそうになっていた。まだなれていない自分の姿に、僕という人間が当てはめられていることへの罪悪感ばかり…
(既知の方もいるかと思いますが)アカデミアにおける研究活動は、修士号取得をもって一旦止めることに決めました。理由は諸々ありますが、ここでは説明を割愛することにします。その後、仕事を見つけて働きながらになると思いますが、その傍らで「〈政治的…
”You can trust me, all the shit that you been feelin', you're feelin' with me / We all took the wrong turns in different streets / We all cry the same tears on different cheeks” イギリスという土地で、ナイジェリアからの移民として様々な社会…
「理想の社会」のあり方を語る上で、「ふつう」であることの「正しさ」を無批判に強固なものにするばかりではないか。 端的に言えば、「狂気」を語らずに「理性(的なもの一般)」について何を語れるんだ?と思うところだ。前者を見てみぬふりをする体裁で、…
今年一年ももうすぐ終わろうとしていますが、改めてちゃんと振り返ってみたいと思います。 まず、研究生活から見たときには、非常に多くの知見と創発の機会に恵まれた年になったと思います。学内誌での研究ノート掲載、学会発表をはじめ、公に自分が研究した…
博士進んだ時に、「祭り」の観点から見た精神病理について論文書く予定です。友人の推薦をきっかけに、ルネサンス期の人文主義者であるフランソワ・ラブレー、および彼の作品を翻訳した渡辺一夫を読んだことが主要な決め手となりました。ヒューマニズムの精…
時折脳裏をよぎる「やはり自分が流暢に話せる言語は一つもないのではないか」という、考え。自分が相手の発言を理解したとしても、僕が日本語で伝えた内容は半分も相手に届かない。日本語を母国語とする者同士のミスコミュニケーションとは、また違うといっ…
もし愛国者が日本万歳と叫ぶならば、その人は最低限「日本(人)らしさ」の不可知性を強く意識した上で、かつその明確な輪郭の〈不在〉に母国の誇りがあることに強い信念を持つべきである。「日本最高!」は、「どっちつかずな我々」の中に至高性を認めるこ…
ここ最近ですが、やっと修論の文献講読も全体の半ばまでいたり、もうすぐ執筆に差し掛かる段階まで来ました。テーマは、フーコーの思想から見た「理性の構成」となります。写真はその概要のダイアグラムというべきでしょうか。 いずれにしても、ぐずぐずして…
You have a self-destructive destiny when you're inflictedAnd you'll be one of God's children that fell from the topThere's no diversity because we're burnin' in the melting pot Immortal Technique - 'Dance with the Devil' コミュニケーション…
今日において、家族とは一枚岩で単一的なユニットではない。むしろ複合的なポリティクスの場、自他の相剋の場なのである。ただし、移民した場合は、親と子で優位的な言語も変わりうる点で、また事情は異なってくる。これは常にそうだとは言い切れないが、少…
Andre 3000. かつて米国で一斉を風靡したヒップホップのデュオ、アウトキャスト(Outkast)の片割れとして活躍していたアーティストである。かのエミネムも、彼をトップ5のリリシスト(詩的な歌詞を紡ぎ出すラッパー)として尊敬している。そんなAndre 3000…
よく「金さんが使ってる日本語の単語が難しい」と指摘されることがある。この原因として(こじつけかもしれないが)赤ちゃんの頃は韓国語が専ら行き渡る家庭環境だったからなのかもしれない。韓国(朝鮮)語は、日本語より比較的に漢語由来の語が日常的に使…
初めに国があった。国は神と共にあった。国は神であった。 この国は初めに神と共にあった。 すべてのものは、これによってできた。できたもののうち、一つとしてこれによらないものはなかった。 国なきもの、それは同じ発音、同じ言葉を語らないものである。…
私自身、未だ理解が拙いものはあるが、〈帝国〉の時代・世界を取り壊す戦略の形は次のようになるだろう。いわゆるポストコロニアリズムの理論において、〈抑圧者〉の言語と〈非抑圧者〉の言語の対立図式がある状況を打破するためには、その二元論の図式とそ…