Folly, Insanity and Error

調べ物がてらの読書という名目で、研究ごっこはしていきたい。すると、僕の性分からしてその関心の方向性は四方八方に散らかる。一旦、愚かさ、狂気、誤謬(Folly, Insanity and Error)に関心を集中させておきたい(一応その方が順当な路線となる)。

フーコーの『狂気の歴史』から『言葉と物』までを範囲におさめた議論を深めるのが元の動機だ。しかし、それでは陳腐な書評を書くために書物を読むハメになるだろう。モンテーニュラブレーなどに代表されるようなルネサンス期の人文主義に鉱脈を求めたいと思うようになった。

最近気づいたことだが、益々渡辺一夫大江健三郎に感銘を受けていた友人の関心と似通ってきている。元々数学と言語学に親しんでいた彼だが、哲学、文学にも関心と理解を深めるような知的な寛大さを持っている。無自覚にも、去年の秋に彼と交えた言葉のやり取りの内容に、僕が回帰していた。