小さな幸せを胸に

修士で院生になってからはや2年。この2年間にしても、結果的には研究者としてではなく、やたらと尖った読書家のような形で終わりそうではある。

けど、それはそれでいい。「研究している」のではなく、「勉強している」。元からそんなモチベーションでしかなかったのだろう。今の時点でも気づけたからいい。今後ともにそのような生き方だったとしても、悔いはない。

卒論の時からいろんな人に送って、何もフィードバックがないことが普通だった。正直、一瞥するまでもなかったという感想を、無言で伝えられているようで、自分で苦悶することが多かった。特記する点がない「つまらないもの」しか書けないのに研究をやってる人という認識をされているようでもあった。今思えば、恥ずかしい限りである。

その後も変わらなかった。その中でも、僕の拙い文と真摯に向き合ってくれていた存在は、確かにいた。添削をこれでもかと丁寧に指摘してくださった先輩方や、読者として真摯に読み込んでくれた方が一人や二人ぐらいはいた。

今思えば、それだけでも幸せすぎた。その小さな幸せの価値を見出せなかったが故に、杞憂や苦悩を募らせるばかりだったと思う。その数人の方に受けた恩は絶対に忘れない。これもまた教訓であり、今後の糧となるでしょう。

今度こそ平穏に生活していこうと思う。