新年明けましておめでとうございます。改めて、僕はいつもと変わらないごく普通の日常的な一日を過ごしています。
院試まであと7ヶ月、色々やることもさながら準備すべきことも山積しています。そんな僕は、これからは科学哲学を専門にしつつ、学際的なアプローチを打ち立てるべく、思考の奮闘に明け暮れています。
さて、そんな中、最近関心事となるテーマが新しく芽生えつつあります。いわゆる形而上学的(キリスト教神学的)な認識論、トマス・アキナスをルーツとした人間の認識についての哲学です。
正味、恥ずかしながら、僕自身はアキナスについて詳らかに読んだことはありません。では、そもそもなぜ関心を惹かれたのかというと、
1)人間存在とその意味を充填する要素は何なのか。
2)人間がとある事象・事物を認識する上で、一体どんな構造が機能しているのか。
の2点に収斂するかと思われます。
件の形而上学、認識論はどうやらアキナス主義(Thomism)と区分されるそうなので、まずはその基礎文献を読んでみることとします。
The One and the Many: A Contemporary Thomistic Metaphysics
その上で、とりわけ関心を惹かれたのがJacques Maintain(1882-1973)というフランスの哲学者。新トマス主義に基づいたキリスト教神学に関して数多なる文献や論文を記した人であったらしいです。詳しくはこちらにて。
Jacques Maritain (Stanford Encyclopedia of Philosophy)
そんな彼の著作に、以下のものがあります。
Degrees of Knowledge by Jacques Maritain
上記の形而上学的観点から人間の認識のあり方(科学的合理性、「知ること」の仕組み、はたまた神秘主義など)を考察した論文集だとか。もとい現象学から哲学的な文献を読み始めた僕ですが、非常に興味をそそられるような概要だなと。
2冊ともすでに購入したので、あとは到着して読み進めていくのが楽しみです。今学び続けている科学哲学・エピステモロジーとはベクトルが逸れるのですが、それだからこそ見えてくる新しい見解とのめぐり合わせが楽しみです。
それでは、よいお年を。