執筆後の余韻&今後の研究構想について

ツイッターでも、すでに報知した通りではありますが、拙著の研究ノートが東京大学科学史・科学哲学』第26号に掲載されました。

 

hps.c.u-tokyo.ac.jp

 

内容としては、フーコーの生権力的な了解に基づく、政治的な身体論について研究ノートを上梓した形となっています。全体的に、今回の掲載物は、僕という人間の学jy津的な自己紹介としては、比較的に満足のいく出来だったと思います。

 

手前味噌ながら、良かったところとしては、

・自分として考えている「学際的な研究」の前哨戦として、いい練習になったこと。

・学術的な文章を書くことの練習になったこと。

・エッセイ調の文章だけでなく、相手に開かれた文章の書き方を意識できるようになったこと。

 

だと思います。一方、課題点も山積しているのも現実です。

・生権力という概念を、僕自身がうまく噛み砕けなかったこと。結果、ある程度の前提知識を要求するような構成になったことで、読むハードルを上げてしまったこと。

・抽象的な概念の具体的な説明が随所に不足している箇所があること。

・全体として、一般読者・研究者の方共々に対して、配慮が不十分な内容になってしまったこと。

 

以上の課題を解消できるように、今後も修行は続きます。

 

そして、次に今後の研究構想について、暫定的ではあるものの、告知させてください。

 

まずはじめに、私の研究の柱は大きく3つの論点で構成されています。

 

1. 現象学的了解における人の〈身体〉論の整理

2.「政治的なもの」としての〈身体〉(国家論)

3.「科学的なもの」としての〈身体〉(生権力論)

今回、研究ノートで言及したのは3番めの論点となります。現在、この中の1番目の論点に焦点を絞って、文献調査を進めております。しかし、これが公に発表するに値する成果として残すかどうかは、まだ判断を保留させております。また、進展があり次第、お知らせができればと思います。

 

今後とも引き続きご関心をお寄せいただきますよう、お願い申し上げます。