現地からフランス書を注文したときのこと

1. Pensée formelle et sciences de l'homme par Granger, Gilles-Gaston.

2. Nécessite ou Contingence : L'aporie de Diodore et les systèmes philosophiques
par Vuillemin, Jules

この2冊をリーズナブルな価格で提供している古書店がフランスにあったので、アベブックス(「日本の古本屋」のグローバル版のようなマーケットプレイス)を経由して注文。国内どこを探しても販売しているどころか、入荷されたことがあるかすら定かでないこの2冊。エピステモロジーを研究する上では古典的な書籍なのだが、これはもう取り寄せるしかない。そんな思いで、今回思い切って購入するに至った。

すると、間もないうちに両者から支払い方法の手順が記された請求書が電子メールで届く。向こうはあたかも当然のごとくフランス語で書いてきたので、礼に始まり礼に終わるためにこちらも齷齪とフランス語で対応する。

すると、文意としては成立していたらしく、両業者ともに交渉も成立した。あとは、長年探していたこの稀少な2冊が、手元に来る日を待つだけだ。何より、「外国語で」やりとりする際の、このハラハラドキドキ感は年来感じてこなかったが、今回の件で、その童心を擽るかのような「冒険心」をわずかながらも楽しめた出来事であった。

ところで、2人目の業者に返信するとき、<<combien de temps ça prendra pour que vous recevez ma paiement...>>と書こうとしたのだが、気づかずに <<ça prendra pour que>>を抜いてしまったことに気づいた。このような形の「言わない失言」をよくしてしまいがちになってしまったが、せめて相手が行間を読んで、また文意を汲み取ってもらえたらと思う。